責任とは何か、を考えた時、具体例として医者を想像してみた。患者に対して「私に任せてください。大丈夫です。」と言われる場合と「治療はaとbとcの3パターンある。どう治療するかはあなたが選んでください。」と言われることがあると思う。ドラマ等では前者のような医者が様々な問題を解決していく様子が描かれている為、イメージが湧きやすいかもしれないが、現実的には後者が圧倒的に多いらしい。確かに、今の時代、安易に言った一言が後で大きな問題となって最悪は訴訟にまで発展する可能性もあり、なかなか全てを任せろと言うのは難しいだろう。しかし患者の立場で考えると、弱っている時に「あなたが決めてください」と言われても正常な判断が出来ないかも知れない。「私に任せてください」と言われた方が圧倒的に心が楽になり、ストレスも減るのではないかと思う。私たちのようなITの仕事でも、お客様と商談している際、どちらの方が安心するかは明白である。責任を持つと言った以上は、もちろんお客様が納得のいくまで仕事を全うしなければならない。多少自信がなくても、そう覚悟することがお客様の不安やストレスを少しでも軽く出来るかも知れない。つまり責任を持つということは「あなたの痛みの一部を私が背負う」という覚悟があるかどうか、ということだと考える。こんな気持ちを持って今後も自分の責務を全うしたい。