先日、サーバーアップデート作業のためにお客様先を訪問した。そのお客様は2019年頃から約6年間、私がシステム保守を担当してきた方だが、これまでは電話やメールでのやり取りに限られており、今回が初めての対面となった。正直、今さら顔を合わせることに少し緊張もあったが、実際にお会いしてみると、電話やメールでの対応以上に得られるものが多かった。現場の雰囲気やお客様の人となりを直接感じられるのはもちろん、これまで出てこなかった要望や「前からお願いしたかった」という本音まで伺うことができた。さらに、保守対象のシステム以外の困りごとまで相談をいただき、6年間の関係性が一気に深まったように感じた。私が担当する別のお客様の中には、対面での打ち合わせや対応を重ねているケースもある。そのようなお客様とは、日常のやり取りを通じて信頼関係が自然と築かれ、新たな相談や案件へとつながることが少なくない。コロナ禍以降、行政機関や多くの企業でリモート対応が普及し、顔を合わせなくても業務が成立するようになった。しかし、あえて対面で会うことによってこそ生まれる信頼や関係の深まりがあるのではないだろうか。今回の訪問は、その重要性を改めて実感する機会となった。