先日、地元の公民館で開催された相続に関する講座へ参加した。そこで聞いたところでは、まだ相続登記の手続きをしていない方がかなり多いとのことだった。私の地域では、森林管理に関する問い合わせをきっかけに登記情報を確認する機会があったが、名簿には明治や大正生まれと思われる方の名前が多く残っていた。相続登記が行われないまま年月が過ぎると、現在の所有者が分からなくなり、地域の管理や各種手続きにも支障が生じる。相続登記は2024年4月から義務化されており、不動産を相続したことを知った日から3年以内に申請する必要がある。義務化前の相続についても、未登記であれば原則として2027年3月31日までに手続きを行う必要があり、正当な理由なく放置した場合は10万円以下の過料の対象となる。講師によれば、登記を長年放置した結果、相続人が100人を超え、合意形成や書類の収集に大変な苦労を要した事例もあったという。相続は誰にでも関係する身近な問題であり、先延ばしにするほど手続きが複雑になる。法令や社会のルールを守ることは、企業活動だけでなく、個人にも求められる。相続登記もその一つであり、まさに身近なコンプライアンスと言えるだろう。該当する可能性がある方は、早めに自身の状況を確認し、必要な手続きを進めることが大切である。