今年は年末年始の休みが長かったため、大掃除も見える部分だけでなく、断捨離を含めて行おうと考え、普段使っていないものを引っ張り出して整理した。その際、昔仕事で使っていたノートが出てきた。当時の仕事で分からなかったことや迷ったことなどが書かれており、興味深く読み返した。中には、「会議で社長から厳しく指摘されずに議案を通す方法」や、「事業計画策定の本質は会社にとってプラスになること!」と見開きのページに赤字で大きく書かれたものなどもあり、懐かしく読んでいるうちに読みふけってしまい、断捨離は全く進まなかった。そんな中、一つのプロジェクトについて詳細に書き出したメモが見つかった。そのメモには、システムだけでなく、業務や保守対応、サポート時の顧客の反応についても細かく記載されていた。顧客分析の部分では、Aさんは相談をしたいタイプのため、とにかく話をしっかり聞き、案を出す程度に留める。Bさんは業務に対する指示を求めるため、レスポンスをとにかく早くする。Cさんはこの業務についてはすぐに回答が欲しいが、別の業務では時間をかけて丁寧な資料を作成して回答する、といった内容が書かれていた。この経験は、その後のプロジェクトでも顧客の要望を吸い上げる際に大いに役立ったが、そのメモがプロジェクト開始前の準備資料だったことを思い出した。「準備8割」とはよく言われるが、改めてスタートダッシュ前の準備にどれほどの時間を費やしたかを思い出す、貴重な年末年始となった。