「ノンデリ」という言葉を聞いたことはあるだろうか。これは「ノンデリカシー」の略称で、デリカシーに欠けた発言や振る舞いを指すネットスラングである。例えば「最近老けた?」や、忙しい人に対して「暇そうに見える」といった言葉は、本人に悪気がなくても相手を不快にさせたり、やる気をそいでしまうことがある。こうした言動を「ノンデリ」と呼ぶ。ノンデリが厄介なのは、発言した本人にほとんど自覚がない点にある。むしろ「気を遣ったつもり」「アドバイスのつもり」「正直に言っただけ」と考えているケースが多い。身近なところでも、ノンデリな発言や行動によって気持ちが沈んだり、意欲を失ってしまった人を見聞きすることがある。私自身も、後になって「あの言い方は、こう受け取られたかもしれない」と反省した経験がある。自覚しづらいものである以上、ノンデリを完全になくすことは難しい。しかし、特に忙しい時期ほど、知らず知らずのうちに相手への配慮が後回しになりがちである。だからこそ、「今の一言は、どう聞こえるだろうか」と少し立ち止まって考えることが、職場の空気や人間関係を良くする一歩になるのではないだろうか。