日本で当たり前とされてきた価値観が、近年、海外で再評価されている。日本語の学習人口は世界第5位といわれ、その人気は年々高まっている。何故、こうした現象が起きているのか。私がその理由に思いを巡らせるきっかけとなったのは、最近鑑賞したアニメ『鬼滅の刃 無限城編』である。悪役である猗窩座の過去を描く場面で流れたテーマ曲の一節「貴方の刹那に寄り添いたい」という言葉に、強い感銘を受けた。「刹那」とは仏教用語で、時間の最小単位とされ、無常観を含んだ概念である。一瞬とも瞬間とも異なるその語には、儚さ、切なさ、そして時間の尊さが宿っている。このような表現は、外国語にはない文化や価値観、思想の積み重ねから生まれた日本語だからこそ成立するものではないかと感じた。個人主義的な思考とは異なる、調和や相手への配慮から生まれた日本語は、「思いやりの言語」と言える。これはTWSの理念であるG・N・O精神(義理・人情・思いやり)にも通じるものだ。単なる情報伝達手段としてではなく、感情や情緒、関係性までも丁寧に伝えることができる言語として、日本語を活用していきたい。近年、海外企業や研究機関の中には、日本語の表現体系をマニュアル化し、ビジネスや研究に取り入れる動きもあると聞く。細やかな語彙、豊かなニュアンス表現が可能な日本語は、まさに世界に誇るべき言語である。今後、より多くの企業や海外の人々に、この素晴らしい言葉と文化を知ってほしいと願っている。