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3分間スピーチ

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曖昧な言葉の使い方

Y・Oさん(♂)

先日、お客様との打合せの際、先方の上司が自社の担当者に対して行った指摘を聞き、ハッとさせられた。その担当者は「要求事項の変更に伴い、データの増加に関する調査を依頼したい」と、他社の担当者に依頼していたのだが、これに対し上司は「どの程度増えるのか、見込みや当社としての想定がないと、作業には着手できないだろう」と指摘していた。私はそのやりとりを特に気に留めず聞いていたが、上司の言葉を聞いて、自分が若い頃によく曖昧な表現で叱られていたことを思い出した。「あれ」「これ」「データ」「情報」といった言葉である。「あれ」や「これ」などの指示語については、新人の頃によく「そんな言い方で伝わるわけがないだろう!」と怒られたものだ。特に、上司や先輩は一つの案件だけに集中しているわけではないため「○○案件の○○について」と具体的に伝えなければ、何の話をしているのか理解できないのは当然である。また、ある程度の年次になると、つい便利に使ってしまう言葉に「情報」や「データ」がある。頻繁に使われるが、それだけでは何の情報なのか、どのようなデータなのかが分からず、情報共有が曖昧になる原因となる。結果として、指示も適当になりがちで、案件そのものがスムーズに進行しないことも多い。これはお客様との認識合わせにおいても同様である。トヨタ社には「雑な言葉からは雑な仕事しか生まれない」という言葉があるそうだ。私自身も忙しくなると、つい指示が曖昧になってしまうことがあり、そのたびに反省している。今後も、正確で具体的な言葉を選ぶことを意識し、丁寧なコミュニケーションを心掛けていきたい。