先日の全社会議では、各部の事業計画達成状況について発表があり、目標を達成した部門もあれば、達成できなかった部門もあったことを覚えているだろう。目標を達成するためには、まずその立て方に注意が必要である。売上目標を設定する際に重要なのは、「数字」と「期限」を明確にすることだ。たとえば「今月の売上を100万円にする」といった具体的な数値目標は、行動の指針となる。しかし、目標を掲げるだけでは不十分であり、実現のためには具体的な「行動計画」が不可欠である。100万円の売上を上げるには、単価10万円の商品であれば10件の成約が必要となる。では10件の成約を得るには何件の商談が必要か、さらにその商談を得るには何件のアポイントを取り、何人と接点を持つ必要があるのか——このように、目標を行動レベルまで細分化していくことが重要である。また、行動計画には「毎日実行できること」を組み込むのがポイントだ。たとえば「毎日2件の新規電話をかける」「週に1回、既存顧客にメールを送る」といったルーティンを設けることで、行動が習慣化され、継続的な成果につながる。そして何よりも重要なのが、進捗の「見える化」である。達成率をグラフで管理したり、目標との差を週ごとに確認することで、自分の行動と結果との関係を客観的に把握できる。また、こうした資料はそのまま上司への報告や会議での発表にも使えるため、報告資料作成に余計な時間をかける必要がなくなり、業務効率の向上にもつながる。こうして、目標達成に向けた取り組みを着実に実行していくことができるのだ。