今日は七夕である。私が最後に天の川を見たのは、約15年前に富士山へ登った時であった。富士登山には4つのルートがある。1つ目は富士吉田ルートである。山梨県側唯一のルートで、登山中にご来光を拝めることや山小屋が充実していることから、全体の約6割の登山者が利用する最も人気のルートである。往復の所要時間は約9時間半である。2つ目は富士宮ルートである。静岡県側のルートで、往復約7時間半と最短距離なのが特徴である。ただし、ご来光は山頂で迎えることが多く、登山中には見られないため、利用者は全体の約3割である。3つ目は須走ルートである。静岡県側から登り始め、8合目で富士吉田ルートと合流する。下山時には砂地を一気に駆け下りる「砂走」が楽しめる一方、分岐点を間違えないよう注意が必要である。利用者は全体の約1割ほどである。4つ目は御殿場ルートである。往復約10時間半と最も長いルートであり、登山開始から約3時間は山小屋もなく、利用者は比較的少ない。ただし、登山口付近まで自家用車で行ける点は、このルートならではの魅力である。私はこれまで9回ほど富士山に登頂しているが、すべて富士吉田ルートから登っている。初めて登った当時は、現在ほど登山者は多くなく、マイカー規制も行われていなかった。山頂の気温はマイナス15℃ほどで、真夏にもかかわらず雪やつららが残っていたことを今でも鮮明に覚えている。初めて挑戦した時は、「もう二度と登りたくない」と思うほど過酷であった。しかし、その苦労を乗り越え、自分の足で日本一高い場所に立った時の達成感と爽快感は格別であった。眼下に広がる雲海や、山頂から眺めるご来光の美しさは言葉では表せないほどであり、それまで抱えていた悩みやストレスが情けないほど小さなものに思えた。今年は久しぶりに富士登山へ挑戦しようと思っている。7月1日に富士吉田ルートと須走ルートが山開きを迎え、7月10日には富士宮ルートと御殿場ルートも山開きとなる。富士登山は決して楽ではない。しかし、その先には苦労した人だけが味わえる景色と感動が待っている。機会があれば、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがだろうか。