私には小学校に通う子供がいる。その学校では父兄が朝の登校時間に通学路の交差点に立ち、子供たちを見守る活動がある。正直、働く親にとっては負担が大きいのではないかと思ったが、逆に通学の様子を直接見られる貴重な時間と捉え、参加することにした。活動を始めてまず感じたのは、今の小学生はあまり挨拶ができないということだった。そこで、自分の子供が小学校を卒業するまでに、みんなが挨拶してくれるようになることを目標とした。大きな声で挨拶をしたり、目を見て声をかけたりしたが効果は薄く、最も効果があったのは、挨拶の後に必ず返事をしやすい言葉を添えることだった。「1時間目の授業は何かな?」「朝ごはんは何を食べてきたかな?」といった声掛けを続けることで、子供たちは少しずつ口を開くようになり、3~4年かけてほとんどの子供たちが元気に挨拶できるようになった。この活動を通じて私は二つのことを学んだ。一つは、継続することの大切さ。もう一つは、社会貢献や地域貢献に取り組む際には、その活動の意味を考え、自分にできることや求められていることを意識することの重要性である。社訓にもあるように、人と人とのコミュニケーションを大切にしながら、心からの地域貢献・社会貢献活動を続けていかなければならないと、改めて身の引き締まる思いとなった。
- 2025/08/28